しげるさん×井上涼さんにLGBTについて伺いました!(後篇)

インタビュー
しげるさん×井上涼さんにLGBTについて伺いました!(後篇)

前編に引き続き、ご自分のアイデンティティと積極的に向き合って、魅力的な個性や独特な創造性を発揮し、たくさんの人たちに支持されているお二人へのインタビューを掲載します。お二人の個性や嗜好をひも解きつつ、ひとりひとりの個性を導くための処方箋を導き出します……!!

【プロフィール】
<しげる>

東京都出身・A型
大学卒業後、外資系企業のマーケティング担当として商品の開発・プロモーションに携わり、その後はアスリートのPRを経て現在は商品プロデューサーとして活躍中。
またCS局の旅番組にも多数出演中。海外のファッション・流行などをナビゲートしている。

しげるLINE Blog
http://lineblog.me/shigeru_official/

しげるInstagram
https://instagram.com/SHIGERU39


<井上涼>
1983年6月10日生まれ。兵庫県小野市出身。金沢美術工芸大学デザイン学科卒業。
卒業制作作品『赤ずきんと健康』が BACA-JA 佳作受賞。「快感」「楽しい」をテーマに映像(アニメ/実写)、イラスト、漫画、インスタレーション、パフォーマンスなど、 クロスジャンルな制作活動を行い、作品内の作詞・作曲・アニメ・歌すべて自身で手がける。
レ ギュラー放送中のNHK Eテレ「びじゅチューン!」では自らも出演し、世界の美術作品を楽しいアニメーションと共に紹介している。2014年横須賀美術館『こどもと美術を楽しみ たい!キラキラ、ざわざわ、ハラハラ展』で『夏休みオブザ忍者』発表。2015年アーツ千代田3331で個展『マチルダ先輩と忍者合唱団』開催。
 

―突然ですが、『生まれ変われるならこの人になりたい!』と思うような映画の登場人物や活躍されている方、ずっと憧れの対象だった人とか、そういう人はいますか?

しげる 生まれ変われるなら女性がいいですね。やっぱりハリウッド女優になりたいですね。女優願望あります。やっぱりきれいな人になりたいですよ。みんなと同じかな…。井上さんはどうですか?

井上 人間じゃなくてもいいですか。魚がいいかな…、なんて思うんです。魚が好きなんです。質問の答えになってないですね(笑)。

 

―えっ? どういう魚ですか? 魚に生まれ変わるってどういうことでしょう?

井上 『ファインディング・ドリー』(映画の)とか、深海の熱帯魚みたいなイメージです。
そういう魚たちは女優さんのきれいさに匹敵するぐらい自分も色鮮やかできれいな生き物で、見ている海の中の光景もカラフルで、美しい世界に包まれているのかと想像して。
それと、言葉のない世界での表現方法がどんなものなのかも面白そうだなあって思います。

しげる 発想がすごいですね。今度なんかで使わせてもらいます(笑)。

 

―今気になっている人、会いたい人はいますか?

井上 五郎丸選手に会いたいです。家に大きなカレンダーが貼ってあります!ビジュアルがパーフェクトだと思います(笑)。私は、机に向かってする仕事が主なので、スポーツとか全然違う世界に憧れますね。

しげる 映画俳優だったら、『007』のダニエル・クレイグに会いたいです!すごく渋くて、体型もすごく好きですね。やっぱり、かっこいい人に会いたいです。

 

―お二人のお話を聞いていると、いろいろな変遷がありながらも、今はすごく楽しそうにご自分なりのライフスタイルを築かれて、ポジティブに生きていらっしゃる印象を受けますが、人生を楽しむことにおいて、心がけていること、禁じていることがあったら教えていただけますか?

しげる 昔からものづくりが好きなので、思い描いていたものを形にして表現して、それを気に入ってもらって買ってもらえるそのプロセスはとっても好きです。

井上 一緒です。ジャンルは全然違いますが、自分のつくりたいものを、誰かと話し合ったり、ひとりであれこれ考えて作業したりする行程そのもの、うまくいったりいかなかったりみたいなプロセスが好きです。だから、質問の答えとしては、やりたい(作りたい)ことを楽しんで取り組む、あきらめないでやる、ということになるのかな。

しげる それともうひとつ、仕事でもなんでも、自分は「いろんな人に支えられて生きている」というのが信条なので、「いつも人(相手)の気持ちに立てる人でいたい」と心がけています。これ、実は、親に言われたことなんです。かしこまって言われたわけではなく、さらりと何気なく言われたこのことなんですが、すごくよく覚えていて、ことあるごとに思い出します。

井上 そうですね。自分も母親が車を運転しながら、「人間やっぱり最後は人間性やからな」ってポロっと言ったそのひとことをよく覚えていて、何かあるとその親の言葉をふと思い出します。ほんとに、その通りだなって思う言葉です。
何かいいことを子どもに言ってあげようとしなくても、日常の中で自然に出てくるものが大切なのだと思いますね。

 

―悩んでいた時期には、どんなアドバイスをもらえたらよかったと思いますか。LGBTであることに悩む子どもたちや保護者の方に向けて、伝えたいことはどんなことでしょう?

しげる 「男の子はこうするべき」「男の子がそんなことをしてはいけません」みたいなことを言われるのは、追い打ちをかけられたように感じると思います。周りから言われ続けると悩みはさらに深くなる。結局いちばん悩んでいるのは本人なので、そっとしておいてあげたほうがいいかな。

井上 待ってあげるのは大事だと思います。親の気持ちになれば、子どもに期待していたこととずれてきたり、将来を心配したり、不安になることがたくさんあって、どうにかしてあげたくて、急いで何か言ってあげたくなる気持ちは、とても理解できます。でも、受け止めていけるかどうかは本人の問題なので、本人が楽しく生きていくことができているかどうかを、そっと見守ってあげるぐらいでいいのかもなと思います。

しげる しげるの場合も、今を楽しく生きていることを見せてあげるのが親孝行のひとつだと思うようにしています。

井上 親から見ると、何か好きなことを見つけてあげたいだろうし、どうやったら個性を導いてあげられるのか悩むことになるのかもしれませんが、子ども自身の力に任せるというのもありなのかなと思います。
いろいろ手を貸すよりも、子どもの個性をつぶさないことが大切だと思います。大人から見ると、個性に思えないことも個性なのかもしれません…。素のままの子どもの個性というのがほんとに大切だと思います。

 

―ご両親のほかに、ほかの周囲の人から何か手助けを受けたり、何か影響を受けた人はいましたか?
井上 身近にそういうことをオープンにしている人が居たら、悩みも少なかったのかもしれないですけど…、いませんでしたね。

しげる もちろんそういう人がそばにいれば心強いですが、今の時代はいろいろな生き方を否定しないという見方や姿勢も一般的になりつつあり、ひとつの選択肢として、様々な考え方を映画や本でも知ることができるし、新聞やテレビにも色んな個性をお持ちの方が数多く出ていらっしゃいます。昔から比べればいい時代だと思います。たまたま周囲の誰にもわかってもらえないと感じたとしても、そう考えればひとりじゃないと思えるはずです。もちろん親に教えてもらったことも多いですが、その時々に周囲に居た友達に救われたり、友達から学んだことはすごく大きかったと思います。親に言えなくても誰かが自分を理解してくれる、それが大きいと思います。男性女性に関係なく、普通とか普通じゃないとか関係なく、自分のことをちゃんと話せる人、何か指摘してくれる人が周りにいてくれることが大切だと思います。いろんなことの前に、結局、人としてどう生きられるのかが、自分の人生を楽しくできるかどうかなのだと思います。

 

―自分だけで悩まず、自分の生き方を楽しくすることを見つける…、ということでしょうか。

しげる 若い頃は、自分ひとりだけが悩んでいると思ってしまいがちだけど、そんなことはありません。ひとりじゃありません。以前よりも今が、今より未来では、きっとひとりじゃないって感じられるはずです。それが特別なことじゃないとわかってくれる人は多くなっていると思います。ひとりじゃないってことだけは、いつも思い出してほしいです。

 

(おわり)


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